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心象
midori uchida× ryuju kitajima
2022年9月23日・24日
会場 tonoto(京都市北区鷹峯)
内に宿るもの 静かなる響き
見たことのない景色や曖昧な記憶は
指でゆっくりとなぞると消えるのだ
たしかにそこにあった
僕が見たものは 君が見たものは
だけどもう どこにもないのさそれは
僅かな輪郭の中に浮かび上がるものは
まるで掴みどころのない情景と同じように
決して留まることはないのです
neutral 北嶋竜樹
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01 真実の実
口にすればわかるさ
何が真実かって
だがな 言うんじゃねぇぞ
大抵の場合事実は真実とは異なる
何が本当かはお前しかわからない
それが真実ってやつさ
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02 たゆたう
君が好き、君もすき。
僕は揺れる、狭間で蕩(とろ)ける。
甘く耽(ふけ)る。浸(ひた)る。溶ける。
誘(いざな)う。溺れる。どこまでも。
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03 矛と盾
かわいいねと言う 純粋だねと言う
人は皆わたしに向かってそう言うのです
いたいけな姿に 穢れのない無垢な心に
真っ新でいてほしい 真っ白でいてほしい
でもね 本当はそんなもの存在しないんだよ
あなただってそうでしょ?
どんなことを内包しているかなんて
分かりっこない
生きるってことはそういうことなのさ
04 愛もヘイトもないところ
いろはにほへどちりぬるを
わがよたれぞつねならむ
うゐのおくやまけふこえて
あさきゆめみじゑひもせず
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05 杳々
かすかに感じる気配の先に
僕はそっと目をやった
ほんのわずかな光さえも
息を吸うとすぅっと闇へと
のみ込まれてしまいそうな
そんな夜だった
そこに居たのは一人の小さな少女
暗闇の中 はっきりと覚えている
たしかにそこに立っていた
そして少女は僕を見てこう言った
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00 雲のかけら
いくつもの層になった淡い色が
今にも溶け出しそうだった
夏の終わりを告げられような
そんな気分で僕はちぎった雲を
ぱくりと口へ放り込んだんだ
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